関西だんじり好きが行く!初めての成田祇園祭①

関西以外の山車祭りの記録です。

なかなか興味が持てない方もいらっしゃるかもしれませんが、関西人目線で今回は成田祇園祭、次回は佐原の大祭を取り上げますので、是非ご覧いただければと思います。

祇園祭と言えば京都・・・だけではありません、全国各地で祇園祭は開催されており、山車が出るところも沢山あります。
最近は大分県の中津祇園を見に行かれているだんじり好きの方がいらっしゃるように見えますが、成田祇園祭も10台の山車が出る祇園祭で、関空からのアクセスも大変良いですので、沢山見て満足したい人にはお勧めしたいお祭りです。

関西の人でも成田山新勝寺のことは交通安全の祈願等で知っている人は多いのではないかと思います。
では、何故牛頭天皇・素戔嗚尊の関係もない、お寺の行事で山車?という点に私は引っかかり、多少調べたのですが、成田山祇園祭は奥の院大日如来に五穀豊穣等を祈願して行うもの、という解説だけが多数の中、元は成田山で管理していた湯殿山権現社(権現:神々は仏や菩薩が仮の姿で現れたものとする思想の上での神号)を中心としたお祭りだった(出展:一般社団法人成田観光協会発行 成田あれこれ 平成29年7月号 第266号)、との記述を見つけました。
ギリギリ神事なのかな?まぁ無理して神事にこじつける必要もないけど、といったところで個人的に納得しています。

さて、前置きが長くなり、興味が無い人を更に遠ざけた気がしますが、珍しいお寺の行事としての山車曳行の様子をご覧ください。

12:20 東町に到着

お昼過ぎで天気は快晴の中、東町に到着です。
幟と駒の跡があり、いかにも!って感じですね。
目の前が山車小屋ですが、もう少し奥に居るようなので、進んでいきます。

12:28 東町の山車を発見

会所の横に停まっていました。

関西のだんじりのように浮世絵とはまた違うタッチの彫刻です。

駒、と言うより車輪の作りも全く異なります。
小さい方が前輪で、自動車のように前輪を左右に切って進行方向を変えることが出来るようになっているようです。

東町を撮影し終えたので、更に奥の新勝寺の方へ向かって歩きます。

12:44 成田山新勝寺正門前

新勝寺の前に到着すると、関係者の方から車道を開けるよう指示が飛びかっています。
お昼休みの時間なので動いていないかと思っていましたが、規制がかかり、向こうから上町の山車が近づいてきました。

JALの法被を着た人もおり、流石空港の町だけあるなと感じます。

本町の山車とすれ違います。

何とも言えぬ貫禄のある山車でした。
製作年も古いようですし、後で追いかけてみようと思います。

先ほどちらりと見えましたが、新勝寺正門前では本町の山車が良い感じの向きで展示されていました。
お囃子披露の時間がかかれたプレートが置かれていましたが、今年は曳行はしないのかな?

この時は大して勉強していなかったので、この山車の形態が江戸型だと言うことは後になって知ります。
からくり機構を備えた鉾の上に人形が要るのが特徴です。

金具の龍が大変豪華でした。

仲之町坂を歩く

表参道には思いの外急勾配の坂があります。
急勾配沿いに古い町並みが続いており、大変良い雰囲気です。

12:58 幸町の山車を発見

到着した時点でお昼休憩を半分過ぎていたので、少々急ぎ、何とかギリギリ4台目の山車を見ることが出来ました。

これも後で知った話ですが、こちらは成田型と呼ばれる形式の山車。
車幅は恐らく江戸型よりもあり、どっしりとした印象を受けます。
からくり機構は備わっていますが、上下する鉾はなく、人形のみが上下する仕様になっています。

囃子方が乗っていないので、からくりがよく見えます。
綺麗な山車だな、まだ新しいのかな?と思っていましたが、後に2010年の祭礼最終日に火災により先代を焼失してしまったこと、その翌年に見事復活を遂げたことを知りました。

人形は火災から逃れることが出来たようで、1995年の作とのこと。

幸町も間もなく動き出すようなので、他のまだ見れていない山車を探すべく、移動しました。

13:07 奥山広場付近で仲之町の山車を発見

出発したばかり?のようでした、追いかけてみることにします。

土屋駐車場前までやってきました。

お囃子は江戸囃子、軽快な音を奏でます。
これも後で知った話ですが、成田は山車の形態も江戸型・成田型・屋台型と様々、お囃子も江戸囃子・佐原囃子の2種類があり、複合スタイルで行われている祭りです。

複合スタイルで関西だとパッと思いつくのは兵庫県の三田ですね。
あちらは播州の太鼓文化と大阪の地車文化が混ざって行われています。

少し時間を置いて坂を登り始めました。

後ろの幕が格好いいですね。

13:16 幸町交差点

少々先回りして、幸町交差点へ。
引き綱が交差点までやってきました。

拍子木の合図と共に何と走り出しました!
掛け声も「ワッショイ」から「ソーリャ」へ!

まさか走ると思っていなかったので、驚きです。
まるでやりまわしのような雰囲気。

トコトコと軽快な囃子と共に、目の前を威勢よく曲がっていきました。

再び落ち着いた曳行に戻ります。
掛け声はワッショイ。

ここまで見て、次の地区を探しに行くことにしました。

13:25 土屋区山車小屋前

位置情報を見て来ましたが、山車蔵は閉まっています。
まだ出ていないのかな?と思いつつ、少し付近を動いてみることにします。

13:42 土屋の山車を発見

少し離れた場所の駐車場で土屋の山車を発見しました。

懸魚に国生み、御影西之町を思い出します。

土屋も江戸型の山車です。
木の色が新しく、見慣れた雰囲気の彫刻で親しみが持てました。

さぁ、まだ見ていない山車を無くすべく、どんどん探します。

13:51 土屋駐車場付近で田町の山車を発見

さっき仲之町を見た坂で今度は田町の山車を発見しました。
唐破風があるので、関西人として多少なりとも目を惹きます。

田町は元気いっぱい。
成田の山車は拡声器を使って掛け声をするようで、中でも田町はとてもよく目立っていました。

後々調べると、やはり拡声器を使うのはどうだこうだと言う人間がこっちの地方にもいる模様。どこの地域でも一緒なんですね(笑)
その村の人が良いと思ってやっているんだから、放っとけば良いのにと思いますが。

話が横道に逸れましたが、力強く坂を登り始めました。

引いた!引いた!の掛け声です。

懸命に山車を引っ張り上げます。
こういった難所があるからこそ、山車祭りは盛り上がりがあって良いですよね。

マイクパフォーマンスのお兄さんがとても良い感じ。

13:57 幸町交差点

先ほども居ました幸町交差点に田町がやってきました。
駆け上がってきたりするかな?

ソーリャー!ソーリャー!
行くぞ~!オイッサー、オイッサー、オイッサー、オイッサー!
と威勢の良い掛け声が響き渡ります。

マイクで「ソーリャー」とか「オイッサー」とか言われている合間に息を合わせるために「行くぞー」と言われると、「てーんてん、てんてこてーこーてん・・・(以下略)」と言いたくなる関西人がここに居ます。
何故あの掛け声で力を合わせることが出来るのか謎ですが、もはや理屈なく脳みそに刷り込まれているようです。

じわじわと着実に坂をクリアしていきました。

重量はだんじりと恐らく同じくらい?
本体はともかく、乗車している人数が明らか多く、人形のからくり装置もありますから、相当重いと思います。

もう少し田町を追いかけて他の山車も探します。

その②へ続く。

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