伊丹市素盞嗚神社 西野地車

皆さんこんにちは。
今回は伊丹市西野地車をご紹介したいと思います。 私自身、この地車の存在はつい最近まで知らず、ふと検索をしていたときに偶然目につきまして、「伊丹市に堺型があるのか…面白そう、行ってみよう!」とのことで訪れました。
伊丹市のだんじり祭りは他の地域であるような集まってのパレードはなく、基本的に村祭りです。 西野の方のお話では「毎年一人くらいは兄ちゃんみたいなマニアの人来てくれるわぁ~」とのことでした。
ところが後でYouTubeを見てみると、今年に限って沢山西野地車の動画が上がっておりまして…偶然にも今年は多くの人にこの地車の存在が知られたのではないでしょうか。
それではご覧ください。

伊丹市素盞嗚神社 西野地車

◆地域詳細
宮入:素盞嗚神社
小屋所在地:神社境内
歴史:素盞嗚神社は、文政の頃には、村の南東部(南部の説もある)にありましたが、現在の所に移されたと伝えられている。現在の所には文政九年(一八二六年)献納の燈籠や文政十一年(一八二八年)奉納の狛犬があり、本殿の東の傍に「正徳六年丙申正月吉日」(一七一六年)と刻まれた石標が残されていることからそれ以前の創建と推定されます。その頃に西野村が集落化したと思われる。また、修験者の集まりによる信仰の場所が神社の建設場所になったとも云われている。当時の神社は、木造の建物で老朽化が進み昭和三十九年に鉄筋コンクリート造りに改築されたが平成の初期頃から社殿の雨洩りがひどくなり改築を余儀なくされ、平成四年、篤志家による寄付と氏子中の志を資金として平成四年十二月吉日に現在の社殿が完成したものであります。
平成二十一年十月吉日 西野農事実行組合
神社内の掲示より一部抜粋引用 

◆地車詳細
形式:堺型
製造年:不明
大工:不明
彫刻:服部清七 
姿見

左が前方、右が後方。
背が高く、長方形の姿見。小屋根は折屋根式となっています。 梃子穴上にあるハンドルは自動車のサイドブレーキのような役割を果たしていました。

堺型なので、腰回りの柱が8本です。 もうひとつ特徴あるのが枡組で、大屋根下に片面3箇所枡組があり、枡合が二分されています。

斜め前より

破風

勾配は少なく、その分懸魚も高さが控えめです。

枡組

出三斗、台輪に模様等の細工はありません。

鬼板

上から 大屋根前方:『獅子噛』 大屋根後方:『獅子噛』 小屋根:『獅子噛』
大変貫禄のある様で良い表情をしています。 大屋根後方などは国分市場地車とよく似ています。

懸魚

上から 大屋根前方:『孔雀』 大屋根後方:『鷲』 小屋根:『鳳凰』

大屋根前方の孔雀は胴体が真正面を向いており、尾の眼状紋がとても目立ちます。

車板・枡合

上から 大屋根前方車板:『鷲?』 大屋根枡合:『飛龍』
大屋根後方枡合:『飛龍』
小屋根枡合:『?』

平側のみならず、妻側も枡組が中間にあり、枡合が二分されています。

枡合

右面 上から 大屋根側:『飛龍』 小屋根側:『龍』

左面 上から 大屋根側:『飛龍』 小屋根側:『龍』

木鼻

上が右面、下が左面。 木鼻:『阿吽の獏・唐獅子』

全部で10体あります。

水引幕

正面:『素盞嗚尊八岐大蛇退治』

氏神様に関連してこの題材でしょうか。

右面:『素盞嗚尊八岐大蛇退治』

左面:『虎』

脇障子

脇障子:『谷越獅子』

間仕切り

間仕切り:『谷越獅子』

三枚板

正面幕:『竹に虎』
幕が吊られていました。

正面:『?』
鵺でしょうか?全体が見えないので、よく分かりませんでした。

右面:『?』 天ノ岩戸かと思いましたが、詳細はよく分かりません。

左面:『?』
この人物は他の地車でも見かける気がします。

摺出鼻

摺出鼻:『阿吽の龍』

勾欄合・縁葛

勾欄合・縁葛に彫刻はありません。

持送り

持送り
下は波濤で、上は雲海でしょうか?

土呂幕

前方はこのように、彫刻等はありません。 内部を覗いて墨書きを探してみましたが、見つかりませんでした。

後方:『犬』

右面:『竹に虎』

左面:『竹に虎』

台木

上が右面、下が左面。
土呂幕は二段構成ですが、下段に彫刻はなく、菱格子が組まれています。 少し尼崎の地車らしいですね。

金具

①破風中央:『菊』
②破風端:『菊』
③垂木先:『菊』
④縁葛:『梅』

いかがでしたでしょうか。

改修されている箇所はあるものの、現存している彫刻は良い状態で維持管理されており、見ごたえのある地車でした。
古い地車ではありますが、かなりの距離を曳行されていますので、大活躍している曳行中の様子も是非ご覧になってみてくださいね。

最後までご閲覧いただきありがとうございました。 

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