田原本町池坐朝霧黄幡比賣神社 市場地車

皆さんこんにちは。

勢いのあるうちに多くの記事を書いてしまおうということで、色々と記事を公開しているのですが、奈良県の地車の記事を一切書いていなかったことに気がつきましたので、過去に撮影した写真の中から気になった地車の一台である市場地車をご紹介したいと思います。

田原本町池坐朝霧黄幡比賣神社 市場地車

形式:堺型
製造年:江戸~明治時代
大工:堺の地車大工
彫刻:?
姿見

左が前方、右が斜め前より

堺型らしい細身でのっぽな姿見をしています。

側面より

柱は通し柱6本、腰周りのみ+2本の堺型。
勾欄の擬宝珠は8つであることが多いですが、この地車は6つです。
この角度からは見えにくいですが、後方まで勾欄が回りこんでいません。

屋型

堺型らしい厚みが控えめの屋根です。
桁隠しはつきません。

鬼板

上から
大屋根前方:『唐獅子』
大屋根後方:『唐獅子』
小屋根:『獅子噛』

懸魚

上から
大屋根前方:『鳳凰』
大屋根後方:『鷲』
小屋根:『牡丹』

車板・枡合・虹梁

大屋根前方
車板:『山水草木』
枡合:『牡丹に唐獅子』
虹梁:『唐子遊び』

枡合の唐獅子を拡大して撮影、木に噛み付いている様子でしょうか。

大屋根後方
車板:『波濤』

小屋根
車板:『牡丹』
枡合:『青龍』

右面大屋根側
枡合:『牡丹に唐獅子』
虹梁:『唐子遊び』

右面小屋根側
枡合:『青龍』

左面大屋根側
枡合:『牡丹に唐獅子』
虹梁:『唐子遊び』

左面小屋根側
枡合:『青龍』

側面の彫刻は欠損なく、大変素晴らしいものばかりです。

天蓋

天蓋:『龍』

立派な龍の彫刻がありました。

木鼻

上が右面、下が左面
木鼻:『阿吽の唐獅子』

間仕切り

間仕切り:『鯉の滝登り』

火燈窓になっており、部材が縦に長いことを活かした題材が使われています。

三枚板

正面

素晴らしい作品です。

右面

左面

中国の題材のようです。

摺出鼻

摺出鼻:『牡丹』

勾欄が通し柱の位置で終わり、かなり下の方から摺出鼻がのびています。

勾欄合

前方
勾欄合:『波濤』

欠損が多く、全て彫り換えられていました。

後方
板勾欄:『波』

後方
勾欄合:『波濤』

右面
勾欄合:『波濤』

左面
勾欄合:『波濤』

持送り

持送り:『菊』

三枚板と共に私が大変素晴らしい作品だと感じた前方の勾欄持ちの持送りです。

土呂幕

前方

前方の土呂幕は取り外されているようです。

後方:『波濤に鯉』

右面
上から前方
土呂幕:『波濤に飛龍・鯉』

左面
上から前方
土呂幕:『波濤に飛龍・鯉』

上段には枡組があります。
後の時代に貫腕を追加した影響で彫刻の欠損が激しいです。

台木

右面
台木:『波濤』

左面
台木:『波濤』

要所

①勾欄持ちの枡組:持送りであることが多いですが、組物となっています。
②前方妻側台木
③軸:木軸が使われていました。

金具

①屋根中央部:唐草模様
②屋根傾斜部:昇龍
③虹梁:梅鉢紋
この地車がこの地に来る前に別の地域で活躍していたかは分かりませんが、池坐朝霧黄幡比賣神社は菅原道真を祀っている神社ですので、嫁いでくる前の地域を示すヒントにはならないかもしれません。
④縁葛:梅の花
⑤柱:梅の花
⑥後方妻側台木:梃子穴に金具がついています。


いかがでしたでしょうか。

奈良県には素晴らしい堺型が沢山存在しています。
また、祭礼日には神社に一晩留め置きすることもありますので、一度足を運んでしまえば、大阪府下よりも簡単に多くの堺型地車を見ることが出来ます。

今後も奈良県や池坐朝霧黄幡比賣神社に存在する堺型地車を記事化していきたいと思います。

ご閲覧有難うございました。

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