守口市白山神社 大日地車

皆さんこんにちは。

恐らく今回が年内最後の記事です、一年間ありがとうございました。
また来年もよろしくお願い致します。

さて、つい先日大日地車が修理のために抜魂式を行ったと聞きましたので、修復を終えて戻ってきた際の比較用に、また予習用に、取り急ぎ手持ちの画像を使って記事化しておこうと思います。

この地車が大日地車になったのは比較的新しいことだと思っていたのですが、2010年ですので、もう11年も経つのですね。
元は東大阪市永和地車で、その前は大阪市生野区四條地車でした。

それではご覧ください。

守口市白山神社 大日地車

◆地域詳細
宮入:白山神社
小屋所在地:会所に隣接
歴史:地名は古くから当地にあった大日堂に由来する。
明治19年に茨田郡の大庭三番村・大庭四番村・大庭六番村が合併して成立。明治22年~庭窪村、昭和23年~庭窪町、昭和32年~守口市の大字となる。

◆地車詳細
形式:大阪型
製造年:明治10年
購入年:2010年(平成22年)
大工:不明
彫刻:小松一門?
歴史:
大阪市四條(~大正2・3年)
→東大阪市永和(大正2・3年~平成22年)
→守口市大日(平成22年~)

◆修理履歴
・昭和初期 住吉大佐 三枚板彫刻新調
・昭和48年 梶内だんじり店
・平成元年 吉為工務店 獅子噛・懸魚・土呂幕・勾欄合彫刻新調

参考)
地域の歴史について
角川書店 『角川日本地名大辞典 27 大阪府』


製造年・歴史・修理履歴について
山車・だんじり悉皆調査 http://www5a.biglobe.ne.jp/~iwanee/

姿見

左が前方、右が後方

小ぶりで取り回しの良さそうな大阪型です。
幾多の改修を受けているので、原型は分かりにくい状態になっています。

側面より

彫刻の大半は新調されています。
特に枡組・枡合が追加され、高さ方向がかさ上げされているのが分かります。

元・車板だったパーツはあたかも最初から虹梁であったかのように上手く転用されています。
他には横沼地車等にも採用されており、大阪型を大型化する際に用いられる手段の一つです。

破風

吉為工務店で製作された破風に交換されています。

余談ですが、提灯の飾り付け方は永和時代を踏襲しています。

鬼板

上から
大屋根前方:『獅子噛』
大屋根後方:『獅子噛』
小屋根:『獅子噛』

大屋根前方の獅子噛は交換されています。
近藤晃師の作品でしょうか。

こちらがオリジナルの大屋根前方獅子噛です。
永和で提灯台の装飾として再活用されていますので、気軽に見ることができます。永和に訪れた際には是非。

他にも交換された古い彫刻は永和が所有しているようです。

懸魚・桁隠し

大屋根前方
懸魚:『鳳凰』
桁隠し:『鶴』

彫り替えられていますが、前方は古風に獣の題材が残されました。

小屋根
懸魚・桁隠し:『天乃岩戸』

後方も彫り替えですが、こちらは現代風の細かい彫刻が取り付けられています。
また、桁隠しに岸田恭司師の銘があります。

師の彫刻を持つ大阪型はかなりレアだと思います。
岸さんファンの方は見逃せないポイントですね。

車板・枡合・虹梁

大屋根前方
車板:『宝珠を掴む青龍』
虹梁:『龍』

オリジナルが残っています、非常に大振りな彫刻です。

小屋根
車板:『鶴』
枡合:『雲海』
虹梁:『牡丹に唐獅子』

右面大屋根側
枡合:『雲海』
虹梁:『龍』

右面小屋根側
枡合:『雲海』
虹梁:『牡丹に唐獅子』

姿見のところにも記述しましたが、枡組・枡合を追加し、元・車板のパーツを虹梁として再活用しています。

左面大屋根側
枡合:『雲海』
虹梁:『龍』

左面小屋根側
枡合:『雲海』
虹梁:『牡丹に唐獅子』

木鼻

上が右面、下が左面
木鼻:『阿吽の唐獅子』

木鼻はかなり遊び心を持たせた作品です。
珠を持ったり咥えたりしています。

車内車板

彫刻はありませんが、蟇股のような細工になっています。

脇障子(上)

脇障子(上):『牡丹』

正式名称は分かりませんが、小屋根と柱の取合いを隠すのが目的のパーツと思われます。

元は大屋根下まで達していたと思われますが、背丈の変更が行われたため、今は途中で止まっています。

脇障子(下)

脇障子(下):『阿吽の龍』

彫り替えられた作品です。

虹梁・三枚板

正面
虹梁:『牡丹に唐獅子』
三枚板:『楠木正成の出陣』

三枚板は住吉大佐にて修理した際に取り付けられたとのことです。
他の地車でもよく採用されており、馴染みがある構図の楠木正成・正季・正行の彫刻が取り付けられています。

右面
虹梁:『牡丹に唐獅子』
三枚板:『楠木正季の雄姿』

采配を持っていますが、正しくは弓ですね。手もその形です。

左面
虹梁:『牡丹に唐獅子』
三枚板:『楠木正行の雄姿』

虹梁の唐獅子は岩隠れしていますね。

角障子

角障子:『武者』

こちらも三枚板同様に住吉大佐入場時に新調されたものと思われます。

勾欄合

前方:『花鳥風月』

後方:『花鳥風月』

右面:『干支』

左面:『干支』

妻側は花鳥風月、平側は6×2の12面で丁度よく干支の題材としています。

縁葛

前方:『富士の巻狩り』

後方:『富士の巻狩り』

右面:『富士の巻狩り』

左面:『富士の巻狩り』

縁葛は富士の巻狩りで統一、仁田四郎の猪退治は左面です。

土呂幕

前方:『司馬温公の甕割り』

個人的に気に入った作品です。
こちらも住吉大佐で取り付けられたものでしょうか。
扉式になっています。

後方:『谷越獅子』

元は小屋根車板のパーツかと思われます。
大変良い作品です。

右面大屋根側:『岡野左内の奮戦』

右面小屋根側:『伊達政宗』

左面大屋根側:『木村重成の奮戦』

左面小屋根側:『?』

一人だけ銘板が取れていました。誰でしょう?紋が無いのでよくわかりません。

台木

右面:『波濤に千鳥』

左面:『波濤に千鳥』

金具

①破風中央:『雲海に宝珠』
②破風端部:『唐草模様』
③垂木先:『大』の文字。
④脇障子兜桁先:『丸に沢潟紋』 白山神社の紋かは分からず。
⑤縁葛端:『唐草模様』
⑥肩背棒先:『大日』の文字。

いかがでしたでしょうか。

大日に嫁いでから初めての修理とのことで、どのような姿になって帰ってくるか非常に楽しみですね。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です