大阪市東成区深江稲荷神社 深江地車

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※Yahoo!ブログからの移設記事のため、画像が小さいです。あらかじめご了承願います。

大阪市東成区深江稲荷神社 深江(ふかえ)地車

◆地域詳細
宮入:深江稲荷神社
住所:大阪市東成区深江南3丁目16-17
歴史:東成は上町台地の東に生まれた集落…東生(ひがしなり)から由来。深江は平野川の下流に位置し、標高の低い地域だったので水害が多かった。
深江と言えば深江菅笠が有名で、伊勢神宮に菅笠を奉納している。
大阪から『お伊勢参り』をするには暗越奈良街道を通って、深江で道笠を買って行くのが通例であった。

◆地車詳細
形式:住吉型(元・大阪型)
製造年:明治初期?
購入年:明治14~16年頃
改修年:平成2年
大工:不明
改修大工:【川井工務店】川井正勝
彫刻:【辻友】辻田友次郎
改修彫刻:【醒ヶ井・上田一門】井宮勇造
歴史:住吉方面→深江

◆歴代深江地車
・先代(初代?):明治10年頃購入、痛みが酷かったらしい。
・現地車(2代目?):若衆が地車欲しさにストライキを起こしたため、明治14~16年頃に住吉方面から購入。

◆地車修理歴
平成2年、八尾市の川井工務店にて修理。

参考)購入年・歴代深江地車について
『山車だんじり悉皆調査』 http://www5a.biglobe.ne.jp/~iwanee/

姿見

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左が前方、右が後方

背丈は大きすぎず、小さすぎず、市内の祭礼に適したサイズです。

深江地車は元々大阪型であったものを大幅に改修し、住吉型にしたと思われます。
住吉型にはしたものの、大阪型風に懐のある台木・旗設備の省略・後梃子の省略が行われています。

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側面より

側面から見ると、現在の構造が住吉型に準じていることがよく分かります。
枡組が組まれており、屋根下の構成が枡合・台輪・虹梁になっています。

鬼板

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上から
大屋根前方:『獅子噛』
大屋根後方:『獅子噛』
小屋根:『獅子噛』

辻田友次郎師の獅子噛と思われます。

懸魚

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大屋根前方
懸魚:『朱雀』
桁隠し:『麒麟』

こちらは改修の彫りで、井宮勇造師の作品。
醒ヶ井・上田一門の彫刻師で、大阪市野堂北組、貝塚市東町、岸和田市中之濱町・極楽寺町などの彫刻も手掛けています。

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小屋根
懸魚:『猿に鷲』
桁隠し:『青龍』

良い画像が撮れておらず、すみません。
また後日、綺麗なものに差し替えます。

懸魚はオリジナルの作品が残されています。

車板・枡合・虹梁

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①大屋根前方車板:『青龍』 元々の土台は弱くなってしまったのか、交換されていました。
②大屋根前方虹梁:『牡丹に唐獅子』
③車内虹梁:『鶴』 オリジナルが残っています。
④小屋根車板:『親子獅子』 こちらも貴重なオリジナルです。

枡合・虹梁

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右面です。上から
大屋根枡合:『親子獅子』
大屋根虹梁:『青龍』
小屋根枡合:『牡丹に唐獅子』

屋根周りの構造を変更しているため、全て改修の彫りに交換されています。

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左面です。上から
大屋根枡合:『牡丹に唐獅子』
大屋根虹梁:『青龍』
小屋根枡合:『唐獅子』

木鼻

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上が右面、下が左面
木鼻:『阿吽の唐獅子』

大屋根後方のみ改修の彫りになっていました。元は存在していなかったのでしょう。

脇障子

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脇障子:『張果老、蝦蟇仙人・鉄拐仙人(李鉄拐)』

古風に仙人の彫刻が施されていました。

三枚板

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正面:『秀吉本陣佐久間の乱入』

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右面:『後藤又兵衛の跳ね槍?』

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左面:『木村重成 単騎部下を助ける』

三枚板まわりは辻田の作とは異なるようです。

角障子

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角障子:『関羽・張飛』

脇障子に続き、こちらも中国系の題材が採用されています。

勾欄合・縁葛

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上が前方、下が後方
勾欄合:『唐子二十四孝』
前方縁葛:『唐子遊び』
後方縁葛:『司馬温公の瓶割り』

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上が右面、下が左面
勾欄合:『唐子二十四考』
縁葛:『唐子遊び』

腕木・持送り

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左が右面、右が左面
勾欄持ち:『獅子』
持送り:『力神』

力神は大阪型の仕口隠しによく使われる題材で、持送りにこの題材は珍しいです。

土呂幕

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上から
前方:『牡丹に唐獅子』
後方:『竹に虎』

改修の彫りになっています。
正面の唐獅子がどちらも正面を向いているのが特徴的で、格好いいですね。

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右面
大屋根側:『竹に虎』
小屋根側:『牡丹に唐獅子』

平側も妻側と題材は同じで、オリジナルの作品が残っています。

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左面
大屋根側:『竹に虎』
小屋根側:『牡丹に唐獅子』

台木

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右面:『波濤に玄武』

改修で交換されています。

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左面:『波濤に玄武』

要所・金具

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①破風中央:『抱き稲紋』
②枡合:一手先の組み物になっています。
③垂木先:『深』の文字。
④肩背棒先:『深・江』の文字。
⑤勾欄親柱、縁葛金具:『唐草模様』
⑥土呂幕行燈:東成区の一部地域でこの仕様がまだ残っています。
⑦妻台:引き綱環はなく、大阪型でよく見る綱を回す仕様になっています。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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